産地・農家さん、球根の基礎知識等をご紹介します。
オランダの生産地を巡る
花き産業先進国のオランダ。生産量世界一を誇る球根生産部門は、球根生産に適した栽培環境・気候をベースに、その高い生産育種技術で世界トップの位置を突き進んでいます。
東京ドームおよそ5000個以上にもなる畑で、1000件以上の生産者が球根生産を行なっており、中には1件で220haもの畑を持つ生産者もおられます。
そうやって生産されたオランダ産球根の多くは、アメリカやヨーロッパ諸国に輸出され、日本にも毎年たくさん輸入されています。
チューリップ畑を訪問
チューリップは開花すると、ウイルス病や異品種のチェック作業後、直ちに花を摘む作業を行ないます。 通常は専用の機械でバリバリと刈り込むのですが、花首の短い品種は機械を使うことができないため、1つ1つ手で摘み取り作業を行なわなければなりません。大変な作業です。
今回訪れた畑では、子供たちアルバイトチームが大活躍していました。
生産者の畑を訪ねると、必ずといってもよいほど試験を兼ねた新品種の畑に案内されます。そこで驚きの最新品種を見つけた瞬間はまさに感動です!
日本ですぐにでも紹介したくなりますが、もちろん、そんな時期はまだまだ先の話、紹介どころか少量の入手も困難な段階です。 「突然変異」や「交配」により、毎年たくさんの新品種が誕生しています。しかし、そうやって誕生したといっても、どちらもたった1球から、10年以上の長い年月をかけて徐々に数を増やしていく、気の遠くなる作業なのです。
交配は、生産者が行なうほかに、オランダには優れた技術を持った育種会社がいくつもあります。育種会社には専属の契約生産者がいて、畑での試験栽培が開始されます。交配によって生み出された数多くの品種は、畑で試験栽培を行い、最終的にはほんの一握りの品種しか残りません。
フローラタインへ
球根生産者たちが、全世界に向けて品種を紹介するためのショーガーデンがあり、開花時期になると、全世界のバイヤーが集います。
新品種を含め1000種類を超える品種が一堂に集まる、この大イベントがフローラタインです。
そんなたくさんの品種がびっしりと並んでいる中でも、新品種はやっぱり豪快に目立つんです。不思議なことに、その場所だけぴっかりと光り輝いて見えるんです!